先日来院された30代男性。仕事で下を向くことが多く、日ごろから首の痛みに悩まされていました。かといって治療に行く時間もなく放置した状態が続いていたようです。
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症状
首の外側部に緊張と痛みを感じる。左に倒したり、捻ったりすると左側に痛みが出る。また上を向く場合にもやや左に引っ掛かり感がある。座り仕事で一日中下を向いてPC作業をしている。運動は筋トレとランニング。
触診
触診してみると首周りは筋肉が緊張しており、僧帽筋部も緊張している。またストレートネックであることが良く分かる。さらに背中の緊張が強くカチカチの背中になっている。
左右への回旋動作はかなり制限されている。仰向けで寝ると左右の肩が浮き上がっており指が4本入る状態。また仰向けで足を延ばすと背中には空間が空いており、手を伸ばすとその空間は広くなった
ストレートネック
人間の体は本来は非常に機能的にできており、頭の重みを背骨のカーブでしっかりと支えられる構造になっています。が、現代人はPCやスマホなどを使う時間が長く頭が前方向に下がりがちです。
結果的に前方向に頭が移動したらバランスをとるために、後ろから同じ重さで引っ張らなければいけません。この時に同じ筋肉がとても頑張っておりその中心が僧帽筋です。これがいわゆる首や肩こりの痛みの原因の1つです。
頭は5kgほどあるので、ボーリングの玉1個分ほどです。この頭の重みは背中から頭に向かっている筋肉にも影響を与えるので、背中も頑張るので筋肉はカチカチになります。
肩甲骨の位置は?
頭が前方向に移動すると、肩関節も一緒に前に出始めます、いわゆる巻き肩というやつです。同時に腕の骨についている肩甲骨が一緒に外側に移動して、肩甲骨と背骨の間にある筋肉がカチカチになります。
ここがカチカチになると首の可動域に影響が出たり、寝違えを起こしやすくなります。本来あるべき位置からが外側になっている方が非常に多いです。
どうやって肩甲骨の位置をもどすか??
実は僕も肩甲骨を動かすのが苦手でした。というより「動いていないことに気が付いていない」状態が長く続いていました。昨年お願いしたランニングコーチに一番最初に指摘されたのが肩甲骨の動きでした(汗)
ランニングすると肩がこることが多かったのですが、その原因が肩甲骨の機能不全・・そのために超地味な肩甲骨のエクササイズをひたすらやりました。するとあら不思議、これまでのランニング時の肩こり感が激減して、腕振りが変わり、上半身と骨盤との連携が進んだためとても楽に走れるようになりました。
この超地味なトレーニングを患者様にもやってもらっています。地味だけどやれば必ず結果が出るある意味魔法のエクササイズです。逆に肩甲骨が正しく動かなければ、どんなに筋肉を緩めてもすぐに元に戻ってしまいます。
根本原因にアプローチしてゆきましょう!
屋根に穴があいて雨漏りしているときにブルーシートをかけるのは、一時的には機能してくれます。しかし雨が降ればまた雨漏りします、なぜなら屋根の穴がふさがったわけではないですから。治療も同じです。根本的な問題が解決していなければ、いつまでも痛みは続きます。その原因が
・筋力低下なのか?
・使い方の問題なのか?
・使う頻度の問題なのか?
・柔軟性不足なのか?
・機能低下なのか?
といろいろと考えられます。痛みの原因を探し出して、そこをしっかり変えてゆきましょう!みた接骨院では根本原因からの改善を目指して治療を行っています!